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食糞

2023年4月22日

2023年4月22日

緑豊かな季節になってきましたね。4月なのに夏日の気温になったかと思うと今日は寒い日になったり、3寒4温の気温の落差が激しすぎの様に感じてます。

暑くても寒くても元気にしているメリーが昨日、4歳の誕生日を迎えました。メリーのために美味しそうな缶詰を買ってきて、夜のご飯にお祝いとしてあげようとテーブルに置いておくと、主人が帰宅するなり「おっ、美味しそうな缶詰!」と酒の肴にしようとしていました。主人には「それ、ドックフードですよ」と伝えて諦めていただき、メリーは夜のご飯の後にさらに出てきたご馳走に喜んで食べていました!!

そんな4歳になったメリーにも、最近になって成長を認めることがあります。

メリーにはうちに迎え入れた頃から分離不安の症状があり、その症状として”食糞”をしていました。家族の誰か一人でも居ると何も問題はないのですが、彼女を一人残して外出すると必ず食糞をしていました。

食糞自体は、”犬”としては異常な行動ではありません。ただ、大人になっても続いている食糞であればストレスがかかっていることの反応として出ている行動となりますので、そのストレスを取り除けていてあげたなくてはいけません。メリーのストレスは”一人にされる”ことが明らかでした。

まず対策としては直接の原因である”お留守番”を取り除くべきなのですが、なんとか誰か一人は残る工夫はしていましたが、家族揃って出かけることもあり、メリー一人での留守番をゼロにすることは不可能です。

そうなると次に行う対策は、一人で留守番をするときに感じる不安を少しでも下げることを考えます。

留守にする直後30分が特に強く不安を感じると言われていますので、出かける直前にフードを詰めたコングを3つ、それも何個か隠しておいたりして時間がかかる工夫もし、その30分を少しでも楽しいと感じてもらう様にしました。おもちゃを入れておくことも有効な手段なのですが、メリーは破壊して破片などを飲み込む可能性が高いので、おもちゃで遊んでてもらうという選択肢は使えません。

留守中の対策だけではなく、家族(特に私に対する)依存度を下げる様に対応したり、全速力で走って遊ぶ時間を作って運動量を増やしたりと手を尽くしていました。

上記の様な対策を行ってもなかなか効果を感じれれずにいたので、補助的に不安を抑えるためのお薬も去年の秋から内服をしていました。抗不安薬の内服に関しては抵抗を感じる飼い主さんも多いと思います。私も初めからは使用せず、なんとか行動療法だけで改善をしたかったのですが、メリーの不安を下げてあげるために補助療法として内服をしています。

あれこれと対策をしてはいても、留守番をさせると百発百中 食糞をしており、帰宅してケージにいるメリーを迎えに行くと食べた残骸を見つけては落胆するということが長く続いていました。

以前から皆様に勧めているノーズワークは去年の冬から本格的に始めていて、毎朝の日課になっています。最近では難易度を上げてチャレンジしています。ノーズワークを開始してすぐには効果は感じられなかったのですが、今から1ヶ月くらい前からでしょうか、短時間の留守番では食糞をしていないことが時々見られる様になってきて、今月に入ってからは3〜4時間くらいの留守番を何度かさせたとき、食糞もせずケージ内でのんびり横になっていました。

「あれ?食糞なおったのかな!?」と半信半疑ながら嬉しい気持ちでいると、2日前に近所に買い物に出る短時間の留守番で食糞しておりました…。

一進一退でまだまだ先は長そうです。これからもメリーの不安を下げて行く努力を続けていきますので、”食糞が治った!”というご報告をまたできればと思っています。

 
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